出っ歯を治す唯一の方法

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出っ歯の人は日本にはとても多いですが、これは基本的に遺伝上の問題です。
親が出っ歯なら子も出っ歯、出っ歯遺伝子は脈々と受け継がれていきます。

一口に出っ歯と言ってもその態様は様々であり、上顎前突、上下顎前突に加え、過蓋咬合や叢生といった問題を抱えていることが多いです。

古来より狩猟採集による肉食中心の食生活をしていた西洋人は、顎の骨格がしっかりしています。
一方で日本人は、顎の骨の発達が未熟な場合が多く、顎に対して歯のサイズが大きいケースが目立ちます。
すると歯が綺麗に整列するスペースが無くなり、歯並びが乱れたり出っ歯になってしまいます。

出っ歯は審美的な問題だけでなく、歯周病や顎関節症といった機能上の問題も引き起こすリスクがあります。
したがって、余裕があれば出来る限り若いうちに治療をした方がいいと思います。

出っ歯の治療法といえば歯列矯正を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
最近はキュレーションサイトやまとめ系メディアの台頭で、「出っ歯 治療法」等のキーワードで検索すると様々な情報が出てきます。

しかしその多くは歯科医療関係者が書いたものではなく、治療の当事者が書いたものでもありません。
効果が無いばかりか、健康を害する恐れがある情報も見かけます。

私は自分自身が矯正治療をするにあたって様々な情報を収集し、また実際に治療する中でインターネット上の情報の真偽も、ある程度は見分けることができるようになりました。

そこで今回は、出っ歯治療の真実について投稿します。

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「出っ歯を唇や舌の体操、鼻呼吸で治す」はNO

舌で歯を押す癖があると、歯列矯正をしても後戻りするリスクが上がります。
本来舌があるべき位置は、上顎の前歯より1cmほど後ろのタンスポットと呼ばれる場所です。

口周りの筋肉を鍛えたり舌の位置のトレーニングは、矯正後の保定の一貫、または咀嚼や嚥下といった機能上のトラブルを解決するために用いられるものであり、歯並びを治すものではありません。

鼻呼吸についても、歯並びを治すものではなく顔の骨格の正常な発達を促すものであり、顎の成長を終えた成人が鼻呼吸をしても突出した歯が引っ込むわけではありません。

ただし顎の骨格が完成される前であれば、歯並びに一定の影響を与える場合があります。
また歯並び云々は抜きにして、口呼吸は口腔内が乾燥しますので虫歯・歯周病リスクを上昇させます。
口臭や身体の機能上の問題も引き起こしますのでやめたほうが良いでしょう。

「出っ歯を自力で治す」はNO

詳しくはコチラの記事に書きましたが、自分自身で歯並びを治すことは不可能です。

歯を動かすには、継続的に弱い力をかけ続ける必要があります。
動かしたい歯にもよりますが、舌で歯を押す程度の弱い力で継続的に負荷をかけ続けると、歯を支えている骨が破壊・再生されて歯が動きます。

効率的に歯を動かすには、18時間は負荷をかけ続ける必要があります。
それゆえ歯列矯正では24時間負荷がかかるよう、基本的にワイヤーが用いられます。
マウスピース矯正においても、食事・歯磨きの時以外は1日中着用することが必要になります。

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それぞれの動かしたい歯に対して、適切な負荷を自分でかけることはできません。
むしろ、下手に自分自身で歯を押したりすると、歯を支えている歯槽骨の毛細血管がダメになり、後々歯列矯正することができなくなるといったトラブルも起きかねません。

「出っ歯をクイック矯正で治す」はNO

クイック矯正はセラミック矯正とも呼ばれますが、矯正とは名ばかりで歯列矯正とは異なります。
歯を削り、そこへセラミックの被せものをして見た目を整える方法です。

クイック矯正は健康な歯を削って治療しますが、それは歯の寿命を短くすることを意味します。
良心的な歯科医師でクイック矯正を支持している先生を見たことがありません。

芸能系の仕事をしていたり特別な事情がない限り、手を出すべきではないですね。
実際、よく考えずクイック矯正をして後悔しているという相談は、ネットに溢れています。

インプラント矯正は誤解が多い

インプラント矯正については間違った情報が多いです。
ネットにある情報をライターが適当に再加工したような記事が目立ちます。

まず、インプラント矯正の「インプラント」は歯を失った人が入れる人口歯根とは異なります。
インプラント矯正の「インプラント」はインプラントスクリュー、インプラントアンカーと呼ばれるネジのことです。
(プレートタイプもありますが、基本はスクリュー)

インプラント法なる特殊な矯正方法があるのではなく、通常の歯列矯正に併用してインプラントアンカーが用いられます。
その目的はアンカー、すなわち固定源にして動かしたい歯を効率良く動かすことにあります。

治療期間が短くなるという話もありますが、期待するほどではありません。
2年の治療計画が1年に短縮するようなことは無いでしょう。

インプラントアンカーの意義は奥歯の前への移動を防ぐことです。
歯列矯正においては、ワイヤーで前歯と奥歯が引っ張り合う形になりますが、前歯を後へ引っ込める際に、反作用で奥歯も若干前へ出てしまいます。
これでは、効率的に出っ歯の治療ができません。
ですからインプラントアンカー固定源として併用し、奥歯が前に出てくるのを防ぐのです。

「唯一の治療法は歯列矯正」

結局歯並びを治すとなると、歯列矯正という王道しか道はありません。

症例にもよりますが、出っ歯を矯正で治療するとなると、治療期間は2年から3年。
費用は装置にもよりますが50万円から150万円です。
参考矯正費用の相場と最安値はどれくらい?激安格安クリニックの実態とは!?

口元の突出感が大きい場合は第一小臼歯の抜歯を伴い、抜歯したスペースを使って前歯を後へ引っ込めます。
抜歯をすると7ミリ程度のスペースができますが、そのスペース分前歯を後ろへ下げると外観的にもかなり変化します。

矯正歯科の選び方はコチラの記事も参考にして頂ければ幸いです。

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